P2Pがビジネスを変える―ダイレクトな情報交換とコミュニケーションの未来大谷 卓史 /高橋 寛幸 /亀井 聡
翔泳社 刊
発売日 2001-09
音楽データを所有者同士で直接交換できるNapsterやGnutellaといったファイル共有サービスをきっかけに、「P2P(Peer to Peer)」というキーワードが注目されている。
インターネットの黎明期(1994~95年)には、インターネットが本当の意味で社会インフラになれば、中心を持たない分散ネットワークという構造が現実社会に大きなインパクトを与えると思われていた。それだけに、『P2Pがビジネスを変える』を読めば、いよいよこの話題がきちんと議論できる時代がやって来たことを感じ取れる。
本書はP2Pを、社会を根本から変えていくものとしてとらえ、「同等の資格を有するコンピュータ同士が他のコンピュータを介さずに直接通信する形態」から「必要な人間同士でリソースを(資源)を直接やりとりできる方法」として概念を拡張。P2Pを次世代インターネットの重要技術と位置づけているインテル、Yahoo!、タワーレコードなどへの取材を敢行し、P2Pの基本的な技術解説を交えつつ、P2Pビジネスの現状と今後の新しいビジネスチャンスを探っている。
本書は、ネットカルチャー本のテイストが強い1冊である。一読するだけでP2Pがイメージできる良書だ。P2Pに興味のある人やエンジニアはもちろん、新たな表現方法を模索しているアーティストにもおすすめだ。(保坂昇寿)
P2Pの概要と可能性を平易に解説 2001-09-24
最近注目のP2Pの概念、社会に与える可能性などをわかりやすく解説したもの。インターネット、特にブロードバンドインターネット時代が到来するにあたり、なぜP2Pという概念が脚光を浴びてきたのか、P2Pはネット上での個人のパワーを復権するものか等、とても興味深い点をチャートをふんだんに交え、説明している。一気に読破してしまった。欲を言えば、もっと具体的にP2Pによるアプリケーションや、PC以外の機器を通したP2Pの楽しみ方などにまで突っ込んで欲しかったが、それは次回作に期待したい。
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